eden* |
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メーカー minori
〜しにゆく楽園(ほし)へ、最後のラブストーリー〜
やってくれました。今年一番期待していた作品でしたが予想通りとても良い神作でした。
終始感動と驚きで体が震えっぱなし。いたたまれない気持ちがなんともいえない。
minori的には演出や販売方法の実験的な作品であり、短編の作品でもあると発表されていましたがその範疇をはるかに超えるでしょう。
■ストーリー
終末を迎える地球からのがれるための計画「地球脱出計画」や、それを実現するための新人類「フェリクス」などSF物であることが感じ取れるストーリーであるが、意外にも本編ではSF的な要素はほとんど無いように思えた。しかし、文章のディテールはしっかりしており、臨場感を高めてくれる。
主人公が死んだヒロインを回想で思い起すという形式をとり、行き着く先へどのように話が進行していくのが見物であった。また、すがすがしい気持ちでエンディングを迎えられるのがminoriの作品の持ち味であるらしい。このゲームでもそれは存分に発揮されているだろう。
前半と後半ではがらっと印象は変わり、驚かされる場面もしばしば。学園物で言う日常会話と呼ばれるものがほとんど無く、キーワードあるいはシナリオの終盤を高めるためのセリフがほとんどだったように思える。それは終始はらはらどきどきであり、心を動かされるものであると感じた。
物語の終盤で一気畳み掛けるような感じではなく、物語の中盤から感動の波が次から次へと襲ってくるような感じ、特に終盤の2〜3時間は他の批評サイトでも言われている通り画面にモザイクがかかったような状態に(汗) プレイ時間は10時間から13時間ほど、その間に何度泣かされたことか。
■システム
プレイヤーの視覚に素直に入り込ませ訴えかけるため、画面には文章と絵しか表示されない構成であった。右端にカーソルを合わせるか、または右クリックしてメニューを表示させる必要があるため少々面倒であったが、それ相応の効果はあっただろう。解像度を固定しながらのフルスクリーンやオートセーブなど美味しい機能もGoodである。
■キャクター&ルート解説。
攻略キャラはメインヒロインのシオン一人だけ、他のキャラが物語を輝かせる。一人一人がストーリー上での役割が決まっており、主人公やメインヒロインに働きかける。
■BGM&テーマソング
文句なし。BGMだけで涙を誘われる場面もちらほら。OPのほうも原田ひとみさんの力強い歌声と壮大なアニメーションとのコラボが最高。
■演出
さすが実験的な作品と位置づけ、演出面を強化した意欲的な作品である。もうどれが普通の立ち絵かイベント絵かの区別のつかないくらい演出にはこだわりを感じた。
■背景
たぶん新海誠さんの仕事であろう(クレジットには名前が無かった) たかが背景と侮る無かれ、これほどに背景が大事だと思った作品は無い。これも感動に必要な重要なファクターであった。
■声優
ウェブラジオではあんな人が…カッコよすぎだろ…
■総評
"学園物で言う日常会話と呼ばれるものがほとんど無く、キーワードあるいはシナリオの終盤を高めるためのセリフがほとんど"と書いたようにようにプレイヤーを感動させるために徹底的にシェイプアップされたこの作品。短いプレイ時間ながらこれほどの完成度は見事である。これからのminoriの仕事に期待せざるを得ない。
絵 |
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ストーリー |
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感動 |
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ユーモア |
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読み易さ |
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はつゆき調べ
最高★5 |
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